「StoneSoup」に学ぶ、クリエイティブが生まれるシナリオ

先週予告編をリリースした「StoneSoup」の名前の由来は、
同名の民話からきています。

もともとはポルトガルに伝わる民話らしいですが、至る所で様々な解釈をされながら、
このお話の要素を取り入れた民話が作られました。

stonesoup.jpに載ってるお話はそれを簡略化したものです。
こちらのブログでは大事な要素を再編成して、フルバージョンでお届けしたいと思います。

◎「ないない」思考をぶち破り、「ある」もので自分がやってみせる


飢饉や洪水や戦争など、
隣に住む人のことも信じられなくなってしまった、
つらい歴史を持った村にたどり着いた旅人。
お腹を空かせた旅人は、なんか食料をと求めて戸を叩くが誰も応じない。
貧しい村では、昔あった飢饉の時以来、食べ物があっても無いフリをしている。

そこで旅人は突然「ストーンスープ」を作り始める。
小枝を集めて火をたき、村の井戸から水を汲んできて、
村のど真ん中に鍋をすえた。

数々の悲劇に見舞われる中で、「自分たちにはなにも無くなってしまった」と思い込んでしまった村人たち。
やばいよねーと行ってるだけでは、なにも変化は起こり始めない。
しかし何もないから、力もアイデアもわく。
腹をすかせた旅人はそこに「ある」ものを使って、自分の必要なものをやってみせる。
この「やっちゃったもんね!」というところが連鎖の火種になる。
必要から自然に湧き出てきたアイデアは、とても大きな力を秘めています。

◎「ねぇ、何してるの?」と飛び込んできてくれる人の出現


しばらくすると、そんな旅人に興味をもった小さな少女がやってきて聞く。

「ねぇ、何してるの?」

 すると、旅人はこんな答え方をした。
「ストーンスープを作るんだよ。けど、もっと大きな鍋があったらなぁ。」

少女は家にあった鍋を貸してあげる。
ストーン(石)なら手頃に手に入るから、どれ作り方を教わろうとそのお母さんが訪れる。
そして立ち上がる煙が、村の人々の好奇心をどんどんかきたち、みんなが様子を見に訪れる。

`この女の子がこの物語でとても重要な役割を果たす。
この子がいないと、旅人は孤独に何も変化を起こさず、
ただ白湯を飲んだだけだったことでしょう。
この子が起こした行動が、その後に続く村人たちの道をつくった。

最初のフォロワーがとても大事、という話にも共通する。
「ムーブメントはこうして起こす」
http://svlifelog.blogspot.com/2011/05/how-to-make-movement.html
【TED】Derek Sivers: How to start a movement
http://www.ted.com/talks/derek_sivers_how_to_start_a_movement.html

◎みんなが自分の持っている物を持ち寄ることで、そこにコミュニティが生まれる


しぱらくして、旅人はスープの味を見て
「美味しい。玉ねぎもあれぱもっと石の風味がよくでるのだが。」と言うと、
玉ねぎがまちきれないようにさっとでてきた。
玉ねぎを煮込むいい匂いは街中に広がり始める。

村人たちは、次々と自分たちの提供できるものを家からもってくると鍋に放り込んだ。
人々がモノを持ってくるほどスープはどんどんリッチになり、おいしくなっていく。
セロリ、じゃがいも、きのこ、まめなど大鍋は溢れそうなほど。

少女がおこした行動をみて、
「なにやら面白いことやってみたいだぞ。自分たちも加われないか」と、
自分にできることを持ち寄り始める。
荒れてた村に、みんなが自分の持っている物を持ち寄ったことでコミュニティができたのだ。

◎おいしいスープのできあがり♪必要なものはすべてそこにあった!


ついにスープが完成して、人々は集まって机をかこみ、いろいろな食物と飲み物をもちよって楽しい時間をすごした。
前にこうしたことを思い出せないほど。
村人たちにとってはそれはしばらくぶりな出来事だった。

Marcia Brown “Stone Soup”

数々の悲劇に見舞われる中で、「自分たちにはなにも無くなってしまった」と思い込んでしまった村人たち。
しかし、旅人はその村に「あった」小枝、井戸水を使ってStoneSoupをつくりはじめた。
その後次々と入っていく食材もそこの村の人達が持っていた食材なのだ。
その素敵なスープはすべてそこの村にあるもので作ったスープ。

自分たちは何も持っていないと思っていたが、自分たちに必要なものはそこにあったのだ。


僕は地方出身で、小さいころから
「ここには人もいないし、お金も回ってないし、面白いところもないし」
という言葉をあちこちで聞いてきました。
地方出身の方だとこの話心当たりある方も多いのではないでしょうか。

これは今は地方だけはないかもしれません。
今の日本に対しても、「ないない」思考の言葉はよく聞かれます。

たしかにお金も、モノも、ないものはたくさんあるかもしれないけれど、
そういう場にいるからこそ出てくる・持っている、
アイデア、パッション、体験から生まれてくるものにちゃんと注目したい。

そして外の目から、「これってめちゃくちゃ面白い!」「それなら僕はこういうことができる!」
という意思表示、気づきをくれること、何らかの関わりをつくることは、
「ないない」と思っていた考えから脱する、
その生み出したものを後押しする、本当に大きな大きな力になります。

今もう一度、自分たちが持っているものを見つめ直し、
日本だけでなく、世界のどこかで似たような問題を抱えている人にも
次々とチェンジが起こる火種をStoneSoupで作っていきたい。

追記:この記事を呼んでもらった方と話す中で、「本当に必要な変化が起きる」というよりも、
「クリエイティブが生まれる、共創が生まれる」の方がしっくりくると思ったので、タイトルを変更しました。
これもひとつの共創ですね!

NYのCoworkingSpace、NewWorkCity(以下NWC)のFounderトニーさんが講演されたときに話していた、
「CoworkingSpaceはやはりコミュニティがあって会話があることが大切だ。
会話しないで帰る人がでたら失敗だ」
という話にも通ずるところがあると思います。
「NWCもこんなものがあったら面白いんじゃないか」と小さく始めてみて、
そこに「何か面白そう!」と集まってきた人たちが、
そこに自分たちのもっているものを詰め込んでいって。
それがあの場が発しているクリエティブな空気感だったのでしょう。

WEB:http://stonesoup.jp
Facebookページ:http://www.facebook.com/stonesoup.jp

2 Comments

  • つぼ
    2011年9月29日 - 2:03 AM | Permalink

    のんきに「StoneSoup」良いよね~♪とかコメントしてたら、
    今度とあるプロジェクトで僕自身がこのシナリオを全力で実現せなあかんことになりました(笑)。
    がんばります!

  • つぼ
    2011年11月23日 - 1:47 AM | Permalink

    ↑のようにコメントしてほぼ2ヶ月。

    「StoneSoup」は僕にはまだまだむずかしいと知った。

    晩秋。

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